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僕はDay Dream Believer

モロモロの日々

『ヒーローショー』

僕は現在の若手芸人の中でジャルジャルが結構好きだ。関西圏の芸人でコントと真っ向から勝負をしているところが好感を持てるし、やっぱり面白い。井筒監督の映画に出るということで『岸和田少年愚連隊』のような作品になるかと思っていたが、それとはまったく違い『ヒーローショー』は笑いを排除したバイオレンス映画だった。最初はシアターNでやるのかよ!と思っていたが十分頷ける作品であった。

笑いを排除したと書いたが、それでもジャルジャルは良かった。特に元自衛隊で配管工をしている勇気役の後藤が良かった。暴力シーンでの哀しげな叫びが観ていてグッときました。相方の福徳も今時の若者を持ち前のなんとも言えない表情で演じきっていて、何の違和感もなく観ることができました。すごい。

しっかし後味の悪い映画であった。でも何か心にズッシリとくる映画であった。現代社会の中で若者の破滅していく内容なのであるが、ユウキ(福徳)は自分と重なる部分がたくさんありドキリとした。20代のフリーターであり夢はM-1で優勝して徹子の部屋に出ること。高い目標を掲げ現実から目を背け楽しようとしているのだ。田舎の実家には何もないから帰りたくない。そんな彼が何の選択もせずにどんどんと悪いほうに転がっていき最悪の場面に出くわす。そのとき彼は自分こそが本当に何もないことに気付く。これはまさに自分たちの映画であり、合わせ鏡である。等身大の自分を見つめることができない若者達への映画であると思った。