僕はDay Dream Believer

モロモロの日々

集団と個人『リトルランボーズ』

お久し振りです。前回の記事『[リミット]』から1ヵ月近く経ってのやっとの更新です。別にこれといって忙しかったわけじゃないんですけど中々ブログ書くのが億劫で・・・。年末に向けて再開し始めた所存でございます。今回は半月ほど前に観た『リトルランボーズ』を記憶を頼りにあやふやな感じで記事にしたいと思います。

11歳のウィルは教会の厳しい規律のもと、TVなど同世代の子供が夢中になっているものを禁止されて暮らしている。そんなある日、ウィルは学校きっての問題児で、いろんな悪さをす平気で働くカーターと出会う。そして老人ホームを営むカーターの自宅で生まれて初めて観た一本の映画『ランボー』に、ウィルは人生最初で最高の衝撃を受ける。そして僕らもこんな映画を作りたい!そんな気持ちで結ばれた二人は、お手製の映画作りを通じて友情を深めていく・・・。

本作は『ランボー』を観た二人の少年が映画に感動し友情を深めていくのですが、『ランボー』に感銘を受けたというところが少年二人の置かれている状況を表していたと思います。ベトナム戦争から帰国したランボーは多くのアメリカ国民がベトナム帰還兵を憎んでいることを知り困惑する。民間人としての暮らしも馴染めず、また町を歩いただけで保安官に捕まる始末。国の為に戦ったにも係わらず帰ってくるとどこにも居場所がなくなっていた。いわば社会(集団)から隔絶された存在になってしまったのである。『リトルランボーズ』のウィルとカーターも集団から隔絶された存在であった。ウィルはプリマス同胞教会の厳格な道徳律に育てられたため音楽・テレビ・映画などを禁止されており、授業中ビデオの時間になると一人だけ廊下に出されクラスメイトともどこか馴染めない。不良少年のカーターは学校きっての問題児で皆から嫌われている。共に孤独だったからこそランボーに共感したのであろう。『ランボー』を真似た映画作りを通して友情を深めていく内に一人また一人と映画作りのメンバーが増えていく。最初は二人で作り始めた映画だったのだが集団で作ることになる。そこでもまた集団から隔離される人間が出てくる。この映画で一番興味深かったのは集団があるから隔絶される人間がいて、また隔絶される人間がいるからこそ集団があるというところでした。

また作った映画がちゃんと物語上でうまく活用されていてグッときました。他にもウィルが『ランボー』を真似て子供らしさを取り戻していく描写に目頭が熱くなってしまいました。お互いに複雑な家庭で育ち孤独な二人が絆を深めるというところが『息もできない』に似ているなぁと思いました。面白かったです!!


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