僕はDay Dream Believer

モロモロの日々

帰宅難民のジョニデとウディ・アレンとサニーと三池とヒューマンガス様

いやー偉い目に合いましたよ。いわいる帰宅難民ってのに自分がなるとは思いませんでした。最近は東京と実家を行ったり来たりする生活をしておりまして、昨日は東京から実家の愛媛に帰る日だったのですね。一週間ぐらい前に前もって天気予報をチェックして新幹線のチケットを買えばよかったのですが、ニュースも何も調べずに火曜の夕方にジャストミートで切符を買ってしまいました。それで当日になってやっと「台風きてんじゃーん!」ということに気付きまして「まぁでも行けるか!子供の頃から台風で学校休みになったことないし、いざとなったら俺対台風の対決だな!負けないぜ!」ということで新幹線に乗ったんですけど、まぁ負けましたよね。惨敗ですわ。とりあえず岡山まで行ったら瀬戸大橋が渡れないと言われ、それなら東京に戻るか!って東京行きの新幹線に乗ったら見事に新大阪でストップしましたよ。最初のうちは車内販売のビールを飲みながらradikoウルフマン・ジャック・ショーを聴いて(本当に声が小林克也にそっくり!てか小林克也が似ているのか)*1テンションが最高だったんですけど酔いがさめたあたりから一気に辛くなってホント今日という日に切符を買った自分を殴りたくなりましたよ。それで深夜12時なって列車ホテルなるものに移動して仮眠していたのですが、ホテルつってもただのグリーン車の座席ですからもう辛くて辛くて3時くらいに「き、きつい...」という自分の寝言で目を覚ますハメに。結局は始発で愛媛まで帰ることができたんですけど東京行きの新幹線は山の手線並みの混雑だったらしいですね。いやーまだよかった。そんな面白可笑しい経験をさせてもらいました、はい。そんなこんなで先週は東京で映画を5本観てきましたので軽く感想をば。基本的にネタバレ(特にベルフラワー)なので映画を観る予定の方はご注意を。

『ダークシャドウ』
ティム・バートンジョニー・デップのいつものアレ。この組み合わせは普段はあんまり興味が湧かないのですが、今回は予告編を観る限りではヴァンパイアが時代のギャップに悩むみたいなコメディ要素が強い作品なのかなと思って鑑賞しました。あとクロエ・モレッツも出ていますし。感想はまぁ・・・いつもの・・・というかこんな雑な作品作る人でしたっけ、ティム・バートンって。数年前に観た『スウィーニー・トッド』はそれなりに楽しめた記憶があるんだけどなぁ。まず思ったのがコメディとシリアスのどちらかに比重を置いた方が良いということ。なんか両方やろうとして中途半端になって失敗した感じでした。両方やろうっていうかなんだかどちらにも吹っ切れてないのが迷って迷って「もういいや!」みたいな姿勢を感じました。だから笑えばいいシーンなのか本気でアレなのかよく分からないシーンがチラホラ。うーん、もっと上手くやる方法があったのでは...終盤のクロエの処理もかなり雑でしたし、ていうかクロエちゃんを雑に扱うな!今が大事な時期なんだぞ!アバンタイトルまでも説明以外の何にでもなくてぶっちゃけ冒頭から割と眠かったですし。あ、でも出てくる女優がみんな同じ系統の顔で美しくて、ティム・バートンの女性の趣味が分かります。分かりすぎます。あとはロールシャッハことジャッキー・アール・ヘイリーがかっこいい。

ミッドナイト・イン・パリ
オープニングのパリのいろんな街並みが良かった。さすが長年いろんな街並みを何度も撮ってきたウディ・アレンだけあるなぁー。様々な偉人が出てくるけどただ昔を懐かしんだり今よりも昔の方が良いという結論に至らず、そこから何を得て今を生きるかという流れが良かった。あとやっぱりエイドリアン・ブロディのダリがかっこよかった。うーん、好きだ、エイドリアン・ブロ兄ぃ。

『サニー永遠の仲間たち』
ツイッターでの評判がかなり良くて気になったので観に行きました。おばさんになったナミが余命わずかの友人チュナのために高校時代の仲間グループ「サニー」のメンバーを集めるというお話。高校時代のシーンの女子同士のやり取りやナミのお調子者キャラクターが魅力的だったのですがちょっとイマイチ乗り切れませんでした。ある事件が起こっても仲間であり続けることにこだわった彼女たちがなぜバラバラになってしまったのか?というところを描いていればもう少し楽しめたのかもと思いました。青春は二度とこないという切なさ、成長することのある種の残酷さみたいなものをキチンと描かないと彼女たちが大人になって再会することの意味がまったく機能しないと思う。高校時代が楽しかったし思い出だったのは分かるけど疎遠になった理由がないとなんか割といつでもすぐ会えたんじゃない?なんて思ってしまった。それと子供の喧嘩に親が出るシーンが観ていてかなり嫌だった。まぁギャグであると思うのだけどちょっとついていけなかった。

『愛と誠』
新宿の目の前で歌うところが凄く良くて何て面白い映画が始まったんだ!と興奮したが中盤からはかなり失速。最初のテンションが最後まで続けばかなりの傑作になったんじゃないかと思う。でもだいたいの歌がフルコーラスなのと武井咲の太ももをエロく撮っていたのが良かった。下から舐めるように撮って太ももで一瞬止まるカメラワークが良かった。硫酸のシーンでギャグを入れつつ本音とたてまえで揺れている誠がまさに愛と誠という感じでうまくできた良いシーンだなと関心してしまった。

ベルフラワー
これはかなりネタバレをするので観る予定の人は読まないでね。「あぁ、これは終盤で狂った主人公が火炎放射器で街中を燃やしまくるんだろうなー」とワクワクしたけど全然燃やさなかった。燃やしたのは別れた女の荷物だけ。あれぇ?と思いながら最後まで見てやっとどうゆう話かを理解しました。理解したというかかなり自分解釈。彼女が他の男とヤッていたらブチギレるくせに自分は彼女の友達と平気でセックス三昧だし男たち身勝手すぎないか!と思ってモヤモヤしていたけど、あの主人公が彼女の荷物をボーっと見ているシーンから妄想なんだろうなーと考え直したらなんか凄く愛せる映画になった。いわば失恋妄想男子映画なのですよ。男子の誰もが中学くらいのときにやる「女にフラれたけど悪いのは俺じゃなくてあの女の見る目がないんだ!」というあのイタイ妄想。ヒゲ生えててかなり騙されましたけどあの主人公かなり童貞こじらせてるよ!あれは童貞の妄想だから自分の都合の良いように発想するんですよね。だからメデューサ号や火炎放射器を作ってくれる友達だし、別れた彼女を傷つけても結局は戻ってくるんですよ。でもやっぱりそんな人を燃やすような勇気なんかない。ヒューマンガスのように生きたくて、ヒューマンガスのように振舞っていたけども現実はそうもいかず、今いるところから逃げ出して世紀末が来るのをただただ待つ。世紀末さえくれば俺は最強の男子になれるんだけど世紀末は来るはずもないと気付く。男子が失恋を経て夢や憧れを捨てる切ない話なんだなぁと解釈しました。違うかな?うーん。また機会があれば観たい。

そんな感じでもう六月も終わりということで次回は上半期映画ベストをやりたいと思います。帰宅難民で疲れたので寝ます。おやすみなさい。

マッドマックス2 [Blu-ray]

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スネークマンショー (急いで口で吸え!)

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*1:スネークマンショーのダミ声のアレ