僕はDay Dream Believer

モロモロの日々

映画日記(ジョン・カーペンター特集)

おこんばんわ。2013年の初めの一か月が終わりました。皆様はいかがお過ごしでしょうか。僕はこの一か月で500円玉貯金を始めましたよ。今のところまだ5枚しか貯まっておりませんが、もし10万くらい貯まったら盛大に旅行でも行ってやろうかしらと夢を膨らましております。あとは3月から新しい環境に飛び込むのでボチボチ準備をしております。その前に昨年度の年末調整と確定申告をやらなくちゃいけなくて、あれ、ホントにめんどくさいですなぁ。簡潔にこう書きます!みたいに言ってくれたらいいんだけど、もう説明書がよくわからんのですよ。説明書きの中の自分の当てはまるパターンを調べるだけでも時間がかかって、もうチョーベリーバケーションに行って現実逃避したくなりますよ、それはそれは。
はいはい、そんなこんなで今回は1月16日にめでたく65歳を迎えたジョン・カーペンター監督の作品を1974年、1984年、1996年と10年ごとに観ていこうじゃないかという記事です。そもそもジョン・カーペンターって誰じゃらほい?ってのは調べてもらうとして、有名どころでいえば『ハロウィン』や『遊星からの物体X』を撮った偉大なおじさんです。それで僕の好きなところは1つの作品につき少なくとも1つは変なシーンがあるところですね。1988年の『ゼイリヴ』だったら間違いなくサングラスプロレス。10分近くムチムチの男2人がサングラスをかけるかかけないかでプロレス技の応酬を繰り広げます。それはまぁ3分過ぎたあたりから開いた口が塞がりません。映画としてももちろん面白いのですが、そういった変なところもジョン・カーペンター監督の人気がある理由の一つです。


ダーク・スター』(1974/アメリカ)

最初はジョン・カーペンターの長編デビュー作『ダーク・スター』です。大学で制作した短編を長編に作り直した作品で、デビュー作だけあって特殊効果がかなりチープで笑えます。ダーク・スター号が宇宙を飛んでいるときの躍動感のなさはもう逆に凄いですね。曲がりなりにもSFということだけあって今回もクリーチャーが出てきますがこれがまた凄い!だってボールに鳥の足をつけただけですからね!これが『遊星からの物体X』の素晴らしいクリーチャー造形に繋がるとは思えません。この見るからに弱そうなクリーチャーと『エイリアン』の脚本家ダン・オバノンとの壮絶な戦い・・・いや戯れはこの映画の見所の一つと言って間違いないでしょう。いやー手に汗握らねぇ!ジョン・カーペンターは毎回音響も担当しています。本作も『ハロウィン』や『遊星からの物体X』に匹敵するほどなぜか音楽だけはジョン・カーペンター節が完成されており、いつものようにおどろおどろしいのですが、やっていることはボールとの戯れなので、もう観ていて恐がればいいのか笑えばいいのかわかりません。この感想だと散々な映画だと思われそうなのですが、しっかりとした見所もありますよ!ほらー…あのー…ラストの宇宙を漂っていく不思議な壮快さとかさぁ!ジョン・カーペンターファンは(ビール片手に笑いながら)観るべき映画です!


『クリスティーン』(1984/アメリカ)

続いて2本目は自意識を持った車が登場するホラー映画『クリスティーン』です。名作『遊星からの物体X』の次に作られた映画で、『遊星〜』は誰が物体Xかわからなくてヒヤヒヤ!なんですが『クリスティーン』は分かり易く車に自我持たせて暴れさせちゃえ!ってのが潔くて面白かったです。さすが遊星の次ということもあってガソリンスタンドが盛大に爆発したり車が細い路地に入るためにバキバキとスリム化したりとビジュアルもかなり素敵です。童貞苛められっ子の青年が偶然オンボロの車に出会います。そのオンボロが自我を持った車クリスティーンで名前の通り性別は女性。オンボロになぜか一目惚れした童貞は車マニアなのでクリスティーンを修理します。この映画はレンタルビデオ屋でホラーのコーナーにあったのですが、もうこれは青年とクリスティーンのラブストーリーですよ!クリスティーンをピカピカの車、いや女性に修理し、青年もクリスティーンに愛を注いでいくうちにイカ臭いやつからカッチョイイ男へと変身します。つまりお互いを高めていく素晴らしい愛の物語ですよ、これは!あまりにも二人の愛が清らかなもんだから、不良がクリスティーンをボコボコにするシーンなんて、あんなもん強姦ですよ!18禁だよ、あの映像は!まぁいくら清らかとはいえ人間と車が恋愛するのは問題あるので、クリスティーンには『激突!』(スティーヴン・スピルバーグ)の暴走タンクローリーとお見合いをセッティングしてあげましょう!


エスケープ・フロム・L.A.』(1996/アメリカ)

最後は『エスケープ・フロム・L.A.』この作品は1981年の『ニューヨーク1997』の続編です。『ニューヨーク1997』の舞台は1997年なのですが『エスケープ・フロム・L.A.』は2013年。つまり今年ですね。カート・ラッセル演じる主人公スネーク・プリスキンはTVゲーム「メタルギアシリーズ」のモデルになったキャラクターで眼帯姿もそのまんま。前作は終身刑の重犯罪者を集めたマンハッタン島から大統領を救うというストーリーだったのですが、今回は市民権を失った野蛮人がたくさんいるロサンゼルスに行って世界を終わらせることが可能な機密装置を奪還するという任務。うん、まぁ一緒ですね。困ったときにはスネーク!と言わんばかりに今回もお呼びがかかります。そしてあれよあれよと16年前と同様に死に至るウイルスを打たれるスネークの姿を観て僕は「ま、まるで成長していない…」と驚嘆するのでありました。本作のスネークはバスケ・サーフィン・グライダーとまるでバカンスを堪能しているようで大変愉快です。そんなバカンスおじさんの脇を固めるのはそうそうたる顔ぶれ。いつも通りずるがしこくネズミ男を彷彿とさせるスティーヴ・ブシェミ。ツナミでサーフィンするイージーライダーことピーター・フォンダ。おばさんになってまさかの声変わりパム・グリア。中でもサム・ライミ映画でおなじみのブルース・キャンベルが最高です。顔の原型なさすぎて一回観ただけではわかりません。『ニューヨーク1997』に比べてジョン・カーペンターお得意の変なシーンが満載なのでオススメです。