『ミックマック』
『ミックマック』鑑賞。
『アメリ』が代表作であるフランスの監督、ジャン=ピエール・ジュネの最新作『ミックマック』を観てきました。主人公バジル(ダニー・ブーン)はレンタルビデオ屋で働き平凡な日常を暮らしていたが、ある夜発砲事件に巻き込まれる。バジルは担当医のコイントスの結果頭に弾丸が残ったままいつ死ぬか分からない状態で生きることになる。入院中に仕事も住む場所も失ったバジルに暖かい手を差し伸べたのは廃品を集めてタフに暮らす集団であった。ある日、廃品を集めた帰りにバジルは自分の頭の中に残っている弾を製造している《オーベルヴィリエ軍事会社》と30年前に西サハラで父の命を奪った地雷を製造している《ヴィジランテ兵器会社》が向かい合わせで建っていることを知る。さまざまなアイディアとガラクタを駆使しバジルと仲間達は二つの会社に復讐をするのであった・・・。
始まって間もない内はストーリーとは関係のない小ネタや裏表のない人間関係に少し拒絶してしまいました。だってあのホームレス集団がすぐにバジルに手を差し伸べるのが分からないし、そんなにすぐ仲良くならねぇべ!と思いました。全編渡ってそうなのですが記号的だなと思いました。主人公バジルがなぜあんなにもアイディアが生まれるところとか、キャラクターをあまり掘り下げない、この人はこうゆう特技がありますよっていう以外あまり説明がないのも違和感がありました。だって皆ホームレスであるわけだから壮絶な人生をおくっているはずなのにまったく貧しそうに見えねぇ!!ていうかあの眼鏡の巨乳の子とかオシャレなもの着やがって!!とさえ思いました。
でもそうゆうところを気にしなければ、というか気にしてはいけない映画なのだなぁーと途中で気付きそれからは楽しく観られました。そうゆう細部には拘らず観るのがコツで、映像そのものを楽しむものだと思いました。監督はテリー・ギリアムやティム・バートンが好きらしく、映画本編でも色彩が鮮やかな画面作りや車が移動する様を真上からミニチュアっぽく撮影したりする表現方法は観ていて面白かったです。あと小ネタで言うと著名人の部位を集める社長とか主人公が落ち着くためにやる自問自答などが良かったです。
この映画は復讐映画なのですが作品の清々しさが観ていて気持ちよかったです。復讐映画と言えばやはり韓国暴力映画の陰惨さがまず思い浮かびますが、『ミックマック』は真逆の明るいトーンで描いています。しかし標的ややっていることは韓国映画よりもスケールがでかく、明るいトーンででっかいことをやるその様に少しゾッとしてしまいました。そう!だからギャグっぽく明るく著名人の部位をコレクターする社長が映し出されるんだけど、それが逆に怖かった!!結構観客を選ぶ映画であると思いますが面白かったです!ガラクタ野郎Aチーム!
今回は特にオススメが思いつかないので韓国の復讐映画を!!
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