イェーイ!俺、青い人!イェーイ!-『アバター』
1年ほど前の話。それまで普通に大学に来ていた友人がある日パタリと来なくなった。最初の頃は病気にでもなったのかと思っていたが、来なくなって3週間も経つ頃、彼は大学を辞めたという噂が立ち始めた。それから約1ヶ月後テスト直前になり、皆が忘れたころに彼は再びやって来た。「なんとかこっちの世界に戻ってこられたよ。」それが最初に彼が発した言葉だった。話を聞くと彼はネットゲームを始め、すっかり熱中してしまい、世間で言う“廃人”になっていたとのこと。よく戻れたなと言うと、彼は「お母さんにパソコン没収された」と笑いながら話した。
『アバター』はネットゲームに熱中し廃人になっていく様を描いた映画だと感じた(それ以外にもあるけど)。足が不自由なジェイク・サリー(サム・ワーシントン)は、アバターの肉体を得た途端に喜びに包まれる。そりゃあ自分の足で自由に走り高くジャンプすることができれば、車椅子生活の現実が嫌になるに決まっている。しかもジェイクにはパソコンを没収する母親はいない。母親の立場ともいえる科学者のグレース(シガニー・ウィーバー)でさえも、アバターに熱中している始末。ジェイクは風呂にも入らず、ヒゲをボーボーに生やし、一日の多くを現実よりもアバターの世界で過ごすようになった。まっしぐらに“廃人”に向かう姿に思わず笑ってしまった。
話は人間の自然破壊と、それに対する抵抗というジブリを思わせる判り易い内容。やはり今回の見物は3Dであった。今までにない映像体験という宣伝通り、3D映画の形の一つの完成形になっていた。しかしナヴィの世界(アバター側)を観ている感覚はCGアニメのようでなんだかイマイチだった。それよりも大木や岩等の現実に在る物を3Dで観ているほうが感動した。今回自分は字幕に違和感があるかなーと思い、吹き替え版を観たのだが、何とも愉快でした。カタコトのナヴィたちやシガーニー・ウィーバー(特に苦しんでいるときが友近みたい!まぁアッチが偽者なんだけど) がとても面白かったです。
シガーニー・ウィーバーの誰への為かまったくわからないサービスシーンにギョっとします。
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